学校教育における地理情報システム(GIS)の活用


地理情報システム(GIS)というのはかんたんに定義すると、”地理的情報、特に地図について保存したり、観測したり、分析することができるコンピューターアプリケーション”の意味になります。

A computer application used to store, view, and analyze geographical information, especially maps. -THE FREE DICTIONARY BY FARLEXより-

実験地理教育は地理情報システムの機能をシンプルに教育用に実現したGISです。 地理的情報は難しい形式のデータベースで保存するのではなく、マイクロソフト EXCELのテキスト形式です。

データベースの形式としては、EXCELシートの一番左のコラムの3行目から地理的位置名を列挙し、また各コラム(2行目にはデータの項目名)の3行目からはその項目の地理的位置に対応する数値データを列挙して実験地理教育ソフトに組み込むと、地図上に色わけマッピングやグラフ表示が可能になりいろいろな種類のデータを使用した地図が色わけや濃度分布され、比較したり分析したりできます。



マイクロ実験地理


 教育へのGIS利用の代表的な例として、米国ウィスコンシン州都マディソン近郊の小・中等学校数校において1996年の11月から実施されたものがあります。冬季に塩化物である融雪剤が多量に散布されたため、環境問題となり、融雪水中の塩化物含有量の地域差を調査することが目的となり、生徒は,GISで作成した地図やGPSを使用して、別々の場所で融雪水のサンプルを集め、塩化物含有量を割り出し、地図を照合した結果を、調査方法などの情報とともにインターネットで公開して情報の共有化にも貢献しました。

実験地理教育ソフトを活用すると、野外にて樹木や生き物の種類や数を地域ごとに調べたりしてテーブルにまとめあげ、データの地図化ができます。あるいは社会の授業で学習したお米や野菜の国内の生産量や種類、貿易の輸出品目や輸入品目の種類と量などを机上でテーブルにまとめあげたりして地図化できます。これらのデータはEXCELの表にしさえすれば、GISソフトに組み込み、地図が生成でき、作成した地図の比較、検証を通じて「地図その他の資料を効果的に活用できるようにすること」など指導要領の目標に沿った学習を可能とします。



実験地理教育「日本編」

実験地理教育にはデフォルトとして、総務省統計局の発表している「日本の統計」、「世界の統計」、CIA WORLD FACT BOOKの主だった数値データが収録されています。


地理情報システム(GIS)は環境教育、社会、国語などにおいても、活用のしかたで自ら学び、考え、社会の変化に適切に対応するなど「生きる力」を養うツールとして役割が期待できます。また、知識そのものよりも、その使い方の実践など知識偏重の古い学力観から離別した学習法の実践を手助けします。 また生徒がデータを自らの関心に沿って選択、加工、解釈するのを支援します。生徒は自ら収集した情報により成果物を提出するなどして、体験的な学習の実践ができます。


環境教育におけるGIS活用例